今回、嘉手納町様よりレリーフの依頼があり、(故)梶山静六先生、島田晴雄先生、岡本行夫先生、3氏のレリーフを制作しました。
(故)梶山静六先生 島田晴雄先生 岡本行夫先生
通常レリーフというとブロンズ像がメジャーかもしれませんが、実物ブロンズでは重さ約40㎏となります。しかし、FRPの場合重さ約1.5kgとなり、価格も約3分の1程度となります。見た目にはブロンズ像となんら変わりません。
●制作工程
①原始的ではありますが、発砲スチロールで荒々の型を作り油土でディティールを作ります。
②油土の原型へ剥離剤を塗布し表面に石膏にて型をとります。石膏から再度剥離剤を塗布し、FRP樹脂を貼り付けていきます。
③FRP樹脂が完全に硬化したら研磨し仕上げていきます。
④本体を土台へつけメッキ調塗料で吹付け塗装を行いました。(アサヒペン、メッキ調スプレー 銅色)
海洋博公園様からの依頼で沖縄の生き物たちの造型を5体製作いたしました。
造形物の製作過程をお見せしながらご紹介いたします。
●見本の作製
造形物を製作する前に必ずミニチュアで見本を作製します。左からアカショウビン、シオマネキ、ジュゴン、トビハゼ、セマルハコガメです。すべて沖縄に生息する貴重な野生の生き物たちです。
別角度からの写真↓
●発砲スチロールからの削り出し
さっそく製作に取り掛かります。2mほどある発砲スチロールを前後、左右からのバランスを見ながら削って形に作り上げていく様はまさに職人技です!!写真はアカショウビンです。
●表面加工
上のアカショウビンより少し進んだ工程のトビハゼとシオマネキです。表面を滑らかに仕上げ、保護・強化させるための樹脂をつけてあります。トビハゼの黄色い箇所はファイバーを使って丈夫にするための補修箇所です。
●仕上がり
そして着色すると完成です!表面にはラフトンといわれる塗料が吹き付けられているため、ボコボコとした手触りとなっています。1体の大きさは約150cmで発砲スチロールとは思えない丈夫なつくりです。これから海洋博公園に向けて出発するときの写真。どの顔もやる気に満ちています。
沖縄県の南風原町様(はえばるNET)の依頼にて資料館内に“がじゅまる”の模型を設置しました。
今回は造形物の製作過程をご紹介します。
●芯の組立
今回はFRP仕上げです。
FRPだけだと強度的に問題が有りますのでまずは大きなパーツの芯を製作し芯を中心に大雑把な表面の造型を製作します。
●各パーツの製作
次に自然な木の表面に見える様に加工していきます。
ある程度、表面が整ってきたらエイジング処理を施します。
●組立
小枝と葉の取付けです。枝に穴を開け葉っぱを取付けていく地道な作業です。
上の方から順番に取付けないと後で取付けに苦労します。
●完成
今回は普通の扉から搬入予定なので、後でバラバラに出来るように仮組み状態で設置現場に持込みます。
●設置完了
完成!
固定してから各パーツの本組みを行い、繋ぎを仕上げて完成です。
●模型製作
製作の前に模型を作り施主様と詳細の確認を行います。
今回の模型は1/10程で製作。
●荒削り
本体となる発泡スチロールを完成をイメージして削り出しを行います。
削り出しも終盤の状況です。
●コーティング
今回は屋外に設置予定なので、発泡スチロールを樹脂でコーティングしていきます。
ここで手を抜くと次の工程で苦労しますので空気が入らない様に慎重に作業を行います。
●研磨
コーティングを施した樹脂の研磨作業です。
今回は”木彫り風”との事なので研磨作業を行いながら木彫り風にパテで盛り付けていきます。
●エージング
エージングは”年月の経った木目”をイメージして仕上げて行きます。
この後さらに細かい部分にエージングを施して完成です。
ご健在の方、お亡くなりになられた方、歴史上の方…
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